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プラスエリートクラブ

プラスエリートクラブとは

 プラスエリートクラブとは, 駿台文庫の書籍「プラスエリートシリーズ」の読者あるいは読者になる予定の人のための, 意見, 質問および交流の場です。ここで「プラスエリートシリーズ」とは以下の 3 冊を指します。  プラスエリートは, 基本的にはその分野の知識があることを仮定していません。すなわち, 検定教科書をもっていて「何かわからないことがあれば教科書で調べるようにという」ことは言っておらず, プラスエリート自身で完結するようにできています。このように基本から説明しているものの到達点は受験数学の最高レベルを超える内容ですので, 「何度読んでもわからない」ということも読者によっては少なくないと思います。そのような読者の力になり, 書籍外でも読者の背中を押してあげたいと考えこのような場を作りました。一度読者になっていただけた方は永遠に読者であると考えます。
 さて, とは言うものの, どのような意見, 質問もできるわけではありません。次の点に注意してください。
  • 数学に熟知しているかどうかの敷居はありません。初歩的な内容から専門的な内容までが混在する可能性もあります。ただし, プラスエリートに関係のある内容に限らせてください

  • 批判的な意見でも構いませんが, プラスエリートとは関係のない他書の批判・比較は避けてください。他書の書名がある場合は, 伏字で対応するか取り上げることなく削除されることがあります。返答をしないこともあります。公的な著作物, 機関については伏字にならないこともあります。

  • 意見・質問の対応に時間がかからないようにしますが, 内容と時期によってはかなりかかることもあります。ご了承ください。

  • 著者が質問に答える場合は, 質問者が書籍をもっていることを前提とします。したがって, 質問内容には「◯◯ページを見てください」という返答になることがあります。

  • 単なる感想でもかまいません。その場合でもこちらから返答はします。

  • この注意点は今後追加されることがあります。

プラスエリートに関する意見・質問

  1. 数学の内容に関する意見・質問

  2. プラスエリートI・A
    Q1. p.62 例題 1 -- 18 について
    p.62 例題 1 -- 18 (2) について, \(x=1\), \(100\) を反例に挙げていますが, 例えば \(x=1-y\) は任意の \(y\) に対して \(x+y\gt 0\) を満たすのではないでしょうか?
    A1.
    (2) の, \(P_{2}: \exists x\{ \forall y\ x+y\gt 0\}\) をもう少し詳しく言うと次のようになります。
    「次のような(実数) \(x\) が存在する。それは, どのような実数 \(y\) に対しても \(x+y\gt 0\) となるような \(x\) である。」
    大切なことは, \(x\) を先に決めて固定してしまうということです。\(x\) を先に決めて固定したあとに, どのような \(y\) をもって来てもつねに \(x+y\gt 0\) が成り立つ, そのような \(x\) はあるかということを聞いています。
     この問題の解答が「偽」になっている通り, そのような \(x\) は存在しません。つまり, どのような \(x\) を選んでそれを固定しても \(y\) として後から \(y\lt -x\) となるように選べば \(x+y\gt 0\) とはならなくなります。
     ちなみに, \(x=1\), 100 は「反例」ではありません。\(x=1\) のときはダメですね。\(x=100\) のときもダメですね。これがダメになるようにどのような \(x\) に対しても「すべての \(y\) で \(x+y\gt 0\) となる」ことはないからダメですね, と言っているわけです。
     質問の 「\(x=1-y\) とすれば・・・・」というのは, \(y\) に応じて \(x\) を決めるので, それは,

    \(\forall y\ \{\exists x \ x+y\gt 0\}\) (これは真. ただし, \(x\), \(y\) は実数)

    に対する例となっています。
    Q2.
    写像については二次関数の導入のところを読んだのですが、例えば、y=axで、y=f(x)とすると、xが定まるとyが定まると書いてありましたが、aも定まらなければyは定まらないと思うのですが。aは定数であるから、無視するという考えならば、そもそも未知数、定数、変数についての定義を教えて下さい。
    A2.
     回答ということではないですが, 具体的に二次関数の導入のどのあたりを読んでそのように思えたのでしょうか。
     一般的な答え方になりますが, 「未知数」は方程式などで「値がまだわかっていない数」, 定数は「固定された数」とか「ある文字に注目したときにその文字に依存しない数」、「変数」は「あることがらに注目したときにいろいろな値をとる数」です。
    Q3.
    集合の分野で「空集合はすべての集合の部分集合である」というのがイマイチよく分からないです。言葉の意味が分からないというよりも、そうなる必然性というか、数学的意味がピンとこないです。もう少し具体的に言うと、空集合がすべての集合の部分集合だと、そうでない時と比べて何が起こりうるのか。そもそも、教科書に載っているようなことから演繹できるようなことなのか。ご指導頂けると幸いです。
    A3.
    質問者の学年あるいは学習到達度が見えませんので(特に述べなくてもかまいません), 少しきっちりとした説明をしてみます。
     まず, 「集合 \(A\) が集合 \(B\) の部分集合である」ことの定義は,
      任意の \(A\) の要素は \(B\) の要素である
    すなわち,
      \(\forall x\ (x\in A\ \Rightarrow\ x\in B) \qquad \cdots\cdots\,(★)\)
    が成り立つことです。\(A\) が空集合の場合は \(x\in A\) である \(x\) が存在しないので, (★) は成立するので, 「空集合は任意の集合の部分集合」ということになります。(命題 「\(P\) ならば \(Q\)」について, \(P\) を満たすものが存在しない場合はこの命題は真になるというのと同じです。)
     もう少し補足します。(★) が \(A\) が \(B\) の部分集合であることの定義ですが, 逆に \(A\) が \(B\) の部分集合ではないとはどのようなことかというと, (★) を否定すればよいので,
      「少なくとも一つ \(A\) の要素であるが \(B\) の要素ではないものが存在する」
    すなわち,
      「\(\exists x\) (\(x\in A\) かつ \(x\in\!\!\!\!\!\backslash\; B\))」
    となります。\(A\) が空集合の場合は \(x\in A\) である \(x\) が存在しないので, 「\(A\) の要素で \(B\) の要素ではない」ものは存在しません。つまり, (★) の否定が成立しませんので, \(A\) が空集合の場合は, 任意の集合 \(B\) の部分集合ということになります。
    プラスエリートII・B
    Q4. 特性方程式について
    p.664 に数列の漸化式 \(a_{n+1}=pa_{n}+q\) に対して, \(\alpha =p\alpha + q\) を「特性方程式」, \(\alpha\) を「特性解」とありますが, これは特性方程式とは言わないのではないのではないでしょうか。
    A4.
    はい。原則としては言いませんが, そのように書いてある書籍もあります。プラスエリートは, 40 年以上も前からある書籍 M を参考にしてありますが, そこにはそのようにありました。また, いくつかの書籍にはある, しかし一般的な言い方ではないので, ここでは「特性方程式ということもある」という表現にしました。「いうこともある」という意味は, 少なくとも誰かが言っているということなので正しいかとは思います。この件は校正者からも指摘がありましたが, 他の「その場限りの造語」と同じ感覚で使っています。

  3. プラスエリートシリーズに関する数学以外の質問


質問のある方はこちらのページからお願いいたします。





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